自然を撮っていた僕が、家族写真を撮るようになった理由。

初めて一眼レフに触れたのは2011年ごろです。

現在はニューボーンフォトを中心に、お宮参りや七五三、入園・入学、誕生日など、ご家族のさまざまな節目を撮影しています。
僕が家族写真を撮り始めたのは、2017年のことでした。
カメラマンとお客様をつなぐ出張撮影のマッチングサービスが、少しずつ広まり始めた頃です。
それまでの僕は、自然写真を中心に撮影していました。
オーストラリアやハワイ、八重山諸島をはじめ、さまざまな場所を訪れ、自然風景や野生動物にカメラを向けてきました。
広大な海や空。
光によって一瞬だけ表情を変える風景。
こちらの存在など気にすることなく、ありのままに生きている動物たち。
人の手ではつくることのできない瞬間に出会い、それを写真に残すことが好きでした。
よろしければ、そんな写真をご覧ください。https://shokawai.com/

そんな僕が家族写真に興味を持ったきっかけは、お宮参りの撮影でした。
お宮参りで撮影するのは、生まれて間もない赤ちゃんです。
赤ちゃんは、人間の中で最も自然体の存在なのではないか。
まだ誰かにどう見られるかを意識することもなく、泣きたいときに泣き、眠たいときに眠り、安心すれば穏やかな表情を見せる。
そこには飾ることのない、ありのままの姿があります。
それならば、これまで自然や野生動物に向けてきた自分の視点を、赤ちゃんやご家族の撮影にも生かせるのではないか。
そう思い、家族写真の撮影を始めました。
実際にお宮参りを撮影してみると、そこには僕が想像していた以上に心を動かされる光景がありました。
生まれてきた赤ちゃんを大切そうに抱く、お父さんとお母さん。
少し離れたところから、優しい表情で見守るおじいちゃんとおばあちゃん。
赤ちゃんが泣けば、みんなで顔をのぞき込み、眠れば、その小さな寝顔を囲んで微笑む。
撮影のためにつくられた表情ではありません。
新しい命を迎えた喜びが、その場にいる人たちの表情や仕草、そして空気そのものに表れていました。

その光景を撮影している時間は、私自身も家族の一員になったかのように幸せな気持ちになりました。

そして、写真をお渡ししたときに、「こんな表情をしていたんですね」「家族みんなで写っている写真がなくて、本当に嬉しいです」「可愛い写真がいっぱいで嬉しい」と喜んでいただけることも、撮影を続ける大きな理由になりました。

写真を撮ることで、ご家族の大切な時間を未来に残すことができる。
その価値を、家族写真を通して初めて強く実感しました。
お宮参りで撮影した赤ちゃんは、やがて歩き始め、言葉を話し、七五三の時期を迎えます。
赤ちゃんの頃に撮影させていただいたご家族から、数年後に再びご連絡をいただくことも多々あります。

「あのときの赤ちゃんが、もう三歳になりました」
「今度は七五三を撮ってもらえませんか」

そんなご連絡をいただくたびに、時間の流れの早さに驚くと同時に、またご家族に会えることを嬉しく思います。

お宮参りで小さな赤ちゃんを抱いていたご家族が、数年後には走り回る子どもを追いかけている。
その成長を写真に残しながら、僕自身も、ご家族と一緒に時間を重ねさせてもらっています。

七五三だけではありません。
入園や入学、誕生日、家族の記念日。
特別な節目の撮影もあれば、いつもの公園を歩いたり、自宅で一緒に遊んだりする、何気ない一日を撮影することもあります。

最初は、「赤ちゃんを撮影してみたい」という小さな興味から始まった家族写真でした。
けれど今は、きれいな記念写真を残すことだけが、僕の目的ではありません。
撮影の日に交わされていた言葉。
子どもを見つめる、お父さんとお母さんの表情。
手をつないで歩く姿。
泣いたり、笑ったり、少し怒ったり。
その日のご家族の間に流れていた、空気や温度まで写真に残したいと思っています。
子どもは、気がつけば大きくなります。
抱っこを求めていた子が、自分の足で歩き始める。
手を握っていた子が、いつか一人で前を歩くようになる。
毎日一緒にいると、その変化にはなかなか気づけません。
けれど、数年前の写真を見返したとき、そこには今ではもう見ることのできない、小さな手や表情、家族の姿が残っています。
写真には、過ぎてしまった時間を、一瞬で連れ戻してくれる力があります。
その写真を見たときに、写っている姿だけでなく、その日の声や匂い、風の温度まで思い出してもらえるような写真を残したい。
それが、fotomileyの出張撮影サービスで、僕が大切にしていることです。

ご家族にとっては、何気なく過ぎていく一日かもしれません。
けれど、その何気ない一日は、いつか振り返ったとき、二度と戻ることのできない大切な時間になります。
僕はこれからも、ご家族の幸せな瞬間だけでなく、その場に流れている空気ごと、写真に残していきたいと思っています。

fotomiley 代表フォトグラファー 川井 昇(ShoKawai)

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